ちょっと頭が痛いような気がした。そして、ちょっと喉も痛いような気がした。
そこでこの二日間、加湿器をぶんぶんたいて、ベッドにもぐりこんだまま、買ったままほったらかしにしてあった本を読む。

「頭のうちどころが悪かった熊の話」安東みきえ著
頭のうちどころが悪くて全てを忘れてしまった熊が、それが誰だか思いだせないけれど、自分にとっては大切な相手であることだけは覚えているレディベアを探すというお話である。
探す途中、レディベアがとても暖かくて、黒くて、毛むくじゃらだということを思い出す。
そもそもこの熊が記憶を失ったのも、もとはと言えば乱暴者の彼女に頭を叩かれたせいなのだが、再会できた時にも「もうぜったいはなさないっ」と言って今度は気を失う程抱きしめられてしまうのだ。
その他潔癖症に悩むアライグマや、恋愛に悩むヤマアラシ、冬眠できないツキノワグマなど動物達が繰り広げるなんとも現実感のある寓話が6編。
登場する熊や鹿や虎が、何故か子供の頃大好きだった男の子や、よく遊んだ女の子、恐かった商店街のおじさんなどを思いださせて過去を彷徨うような不思議な気分。
二日間たっぷり惰眠をむさぼったお陰で元気になりました。
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